小、中、高と同じ神戸で同窓同期の、滝沢の章ちゃんに誘われて、2014年7月に入団しました。前回の演奏会をいっしょに聴いた妻も、「楽しそうじゃない、入ったら?」と言ってくれました。入団の挨拶では、「夢はセミコンダクター屋からコンダクターになること」と大口をたたきましたが、今の本音は、「練習について行くのがたいへん」です。
しかし、東京六甲男声では、合唱の初心者に対し「合唱基礎講座」を施してくれます。合衆国の渡来者教育、citizenship programのような寛大さに感心、感謝しています。練習日には、毎回新鮮な驚きと刺激があります。若き好奇心の呼び覚ます不思議な充足感があり、これなら続けられそうです。達成感の方はこれからですが。
ところで、先日の総会で、予算議案に端を発した、指揮者の責任と団員側の自己研鑽についての論議と、それに対する幹部と指揮者のリアクションを、すばらしいと思いました。常に向上をめざす組織ならば欠くことのできない、自律的な改善能力を見た思いです。内部での自由闊達な意見の交換を許す、という、この合唱団の本当の力だと感じました。
レパートリーはむろん国際的、経験を異にする団員の個性も多様、発生母体である神戸大や旧商大グリーのネットワークに止まらず、異分子も取り入れて伸びて行く東京六甲。根っこにはやはり港都神戸の精神があるのかもしれません。後や横から聞こえる先輩方の頼もしい声音に励まされ、練習より得意な「万里のいっぱい」を楽しみにやっています。